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新日鉄など高炉大手は、鉄鋼半製品を生産する上工程がほぼフル操業。
「半製品を加工する下工程では薄鋼板の生産を優先した格好になった」(大手幹部)。 2003年に入っても「アジアでは日本の高品質な薄鋼板への引き合いがきわめて強い」(高炉大手幹部)。
鉄鋼業界がアジアの需要増という追い風を受けるうちは、内需依存型のH形鋼は衷泉製鉄の独走が続きそうだ。 厚板の2002年の国内生産量は、885万4350トンと前年実績を2・9%割り込んだ。
造船や輸出用の油送管の需要の盛り上がりを織り込み、同8・3%の大幅増となった前年の反動が出た格好。 一部で製品在庫のだぶつきが目立ち始めるなどの状況もあり、生産を絞り込んだところも出た。
市場全体が落ち込むなか、トップのJスチールは前年よりシェアを0・3ポイント拡大させ全体の40・0%を握った。 天然ガスの開発ラッシュを背景に油送管用の厚板生産を伸ばした旧Nが一国牛実績に0・8ポイントのシェアを上積み、21・3%を確保し、全体のシェアをかさ上げした。
旧K製鉄は同0・5ポイント減の18・7%。 2002年9月、旧K製鉄と旧NKKが経冨統合、これにともない旧川鉄のM製鉄所(現西日本製鉄所倉肩敷地区、岡山県倉敷市)に旧Nで実績のある鋼板の高速冷却システム「S」を導入したが、この雨薪工事のため、一時的に生産量が減少したことが響いた。

Jスチールの発足でトップの座を譲った2位のS製鉄はシェアを前年より0・5ポイント落とし、28・3%となった。 造船や自動車などの需要は堅調だったが、公共工事の削減を背景とした建設市場の縮小で、大型建築物用の厚板需要が落ち込んだ。
3位のS金属工業はシェアを同0・21ポイント伸ばし12・8%となった。 カスピ海周辺のバクー油田(アゼルバイジャン)と地中海を結ぶパイプラインの大型プロジェクトに参画、大量の厚板を受注するなど海外の開発案件獲得を背景に生産を伸ばした。
神戸製鋼所は特定の大口顧客向けは堅調だったが、一般流通向けの厚板生産を大幅に絞り込んだ。 在庫のだぶつきが目立ち始めたところもあり、生産調整で需給の引き締めに動いた。
2003年は造船が引き続き堅調に推移、産業機械や建設機械も需要が盛り上がり始めており、市場拡大が予想きれる。 飲料缶や建築資材などに使われるアルミニウム圧延品は、2002年の国内生産量が前年比0・4%減の229万9883トンとなった。
前年実績割れは2年連続。 自動車、飲料缶向けが比較的堅調だったものの建設、IT(情報技術)関連向けが不振で、全体を押し下げた。

アルミニウム圧延品は、海外から輸入した地金を電気炉で溶かし、成分を調整したスラブ(半製品)を圧延機で薄く引き延ばしたり、金型を使って必要な形に整形したりしたもの。 加工しやすいのが特徴で、厚さ52ミリ程度のアルミニウム板からサッシまで品種や用途は多岐にわたる。
上位各社の生産量が軒並み減少した前年に比べ、2002年は神戸製鋼所を除き増加、横ばいとなった。 市場全体が縮小する中、提携や生産の効率化で競争力を確保した上位各社が着実にシェアを拡大した。
首位のS軽金属は前年実績に0・5ポイントを上乗せし、16・2%のシェアを握った。 神戸製鋼所と進めている押し出し材分野での提携を拡大、コスト競争力を高めたことがシェア拡大につながった。
2位の神戸製鋼所は上位5社のなかで唯一、シェアを下げた。 需要の盛り上がりを期待した自動車のパネル材が伸び悩むなど、シェア拡大に苦しんだ。
ただ、2002年7月にカナダに持つアルミニゥム精錬プロジェクトの権益をカナダ・ケベック州政府に売却、圧延事謬業に経営資源を集中させる事業再構築に取り組んでいる。 採萱慨」の低い建材を手掛けていないこともあり、飲料缶材、半道伏叩関連向け需要をテコにシェア奪回をする。
3位の古河電気工業はシェアを同0・2ポイント伸ばした。 ペットボトと僻見でふたを開け閉めできるボトル型アルミ缶需要が拡大しており、1998年から提携関係にあるスヵィァルミの飲料缶需要を取り込んだ格好。
Sアルミニウムも飲料缶需要が追い風となりシェアを上げた。 海外にはそのまま出荷きれ、現地で再加工きれることも多い。
2002年に輸出が好調だったのは中国、韓国などのアジア地域向け。 中国は5月に鉄鋼製品の緊急輸入制限(セーフガード)を発動したが、中国企業が生産できない高級品は適用が除外された。

日本の各社が生産するホットコイルは、自動車や家電などに使う品質が高い製品が中心で、「アジアからの引き合いはかなり強かった」(高炉大手幹部)。 アジア向けの輸出増で各社が前年比増産となる中、シェアは前年比12%の増産をしたSだけが拡大した。
国内需要は盛り上がりに欠けたが、自動車メーカー向けは好調。 SはT自動車など国内自動車メーカーへの納入シェアが高く、国内でも安定した薄鋼板の母材であるホットコィル裁延広幅帯鋼)の2002年の国内生産量は前年比6・7%増の4235万3987トンだった。
中国などアジア向け輸出の急激な増加が国内需要の低迷を補い、2年ぶりに増加。 各社が増産を進めたが、シェアは特定顧客との取引関係が強いS製鉄だけが拡大した。
ホットコイルは熱間圧延設備で薄く延ばした鋼板。 旧Nと旧K製鉄が経営統合してJFEホールディングスが誕生。
主に高炉各社が生産するホットコイルではSとの2社で72%ものシェアを占め、「2強時代」が鮮明になった。 Jは海外の提携先にホットコィルを輸出する協力体制を構築しており、今後も安定してシェアを確保しそうだ。
3位のS金属工業と、J誕生にともなって5位となった神戸製鋼所は前年並みの生産量で、シェアは低下した。 鉄鋼各社の業績を圧迫した鋼板価格の下落も2002年には底を打った。
2003年もアジアでの需要は好調。 各社は収益力の高い薄鋼板の生産を重視しており、ホットコイルも当面は高水準の生産が続きそうだ。
石油・ガスの掘削、プラントの配管や産業機械の構造に使用するシームレスパイプ(継ぎ目無し鋼管)の2002年の国内生産量は17一万5516トンと、前年に比べ2・5%減少した。 2001年に伸びた反動から在庫が積み上がったのが主な要因。

事業を縮小したS製鉄が大幅にシェアを落とし、その分、他社がシェアを上げた。 2001年はクリーンエネルギーの天然ガス開発が活発だったことや、米国で発電用の排熱回収ボイラー向け需要が急増したことから輸出を中心に増えた。
2002年は天然ガスや油田開発用の需要が落ち込んだことに加え、ボイラー向けが激減したことが響いた。 首位のS金属工業は前年に続き50%超のシェアを維持した。
生産量は92万トン強と100万トンを割ったが、深海など厳しい採掘に対応した強度、耐食性を持つ金製品に強く、欧米メジャー(国際石油資本)との長期取引から{茎疋した出荷量を確保した。 NとK製鉄が2002年に経宮統合したJグループは、旧Kのシームレスパイプは鉄鋼会社のJスチールが継承した。
Nは事坐小を2000年8月に同パイプ世界最大手のテナリスグループ(アルゼンチン)との合弁会社、N鋼管に移管した。 Jスチールはクロムを多く含んだ高級品が主力で、シェアを1.4ポイント伸ばした。

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